2013年5月1日水曜日

監督:ウィリアム・ボーディン

まさに最高のアクション映画。
子供達の軽やかな運動をベースにそれを極めてリズミカルに、つまりリアリズムとは無縁の領域で構築していく面白さ。とりわけ籠をかぶってしまった子供が怒って取っ組み合いになるシーン、そしてメアリー・ピックフォードが家主の子供に頭突きするシーン。あるいはワニにあっかんべーをするシーンのショットの組み立て方。

子供の一人が別の家に売り渡されてしまうシーンで、ピックフォードと子供達が倉庫の隙間から手を振る演出が凄い。それまで、深刻な状況設定ながら極めてコミカルに描いていただけに、このシーンでのピックフォードらのあまりの無力さには思わず絶句してしまう。それほどまでにこれは残酷な演出だと言えるだろう。

あるいは、神様がやってきて、子供を連れ去っていくワンショット。今だったら絶対カットが割られるに違いない(割らないとしたらジェームズ・アイヴォリーぐらいだ!知らないけど)。

沼を渡って脱出するシーンなんて本当に素晴らしい。家主が気づいてやって来たときの縦構図。

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