2015年5月1日金曜日

誘う女

監督:ガス・ヴァン・サント

最近で言うと、『ゴーンガール』に似通っている映画。メディアにおける虚構のイメージによって自分の思うままにことを運ぶ女をニコール・キッドマンが演じている。『ゴーンガール』は途中で見るのやめちゃったんでアレなのだが、あちらが自分のつくられたイメージにうんざりするのに対して、こちらはとにかくそのイメージを利用しまくる。その犠牲になるのが、ウブな高校生たちで、彼らはイメージ通りのニコール・キッドマンを崇拝し、あろうことか「清純」であると思い込む。車のヘッドライトに照らされながら踊るニコールキッドマンを捉えたショットが反復されるあたりにそのことがよく表れているだろう。

少し単調で、跳ねていかない。メディアのイメージと自分の頭の中のイメージとが交錯しながら飛躍していくような、アトム・エゴヤンのような面白さに欠ける。
それでもニコール・キッドマンはきわめて魅力的だし、印象的なシーンもある。船上のマット・ディロンに手をふるキッドマンの後ろ姿など。

0 件のコメント:

コメントを投稿