2014年3月24日月曜日

Lonely VIlla

グリフィスノートその2。
今回はLonely Villa

またもや部屋が散らかる。今回は強盗を食い止めるべく椅子や金庫でドアをふさぐという筋立てによって、部屋が散らかることになる。
あるいは、家族が二手(外出した父と残された家族)に分かれることで、並行モンタージュを可能とすること。あるいはサスペンスを醸成すること。そしてそれに応えるような馬車の疾走ぶり。

同じ構図で捉えられた階段を、ある者が降り、次に別の者が上がること。端的なイメージとして、これは面白いのだ。これは説明のしようがない。とにもかくにも、同じ構図で捉えられた階段をある者が降りてある者が上がる、というイメージの連鎖には、どことない面白さがある。

ちなみに最後は強盗がようやく扉を開けて抵抗する家族たちに暴行を加え始めた瞬間に馬車が到着してあえなく捕まってしまうという展開で終わるが、この家族たち(全員女性)に対するこの一瞬の暴行はすさまじく暴力的である。フィックスショットで捉えられているからなのか、それとも扉を開けさせまいという努力が単純な力の差によって無力に終わったという展開のためなのか、加害者側が3人もいるという数的暴力性ゆえなのか。
それにしても、この一瞬の暴力性。未遂にして遂行済みの(!)暴力の効果、これはその直後の父親たちによる反撃のカタルシスを増強している。息を飲むか飲まないか、というぐらいの合間で助けが来るという。未遂でもなく遂行でもない一瞬の暴力。いや、何度同じことを書いているのだ。

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