(Dryden Theater 35mm)
すごいシーンが少なくとも3つある。
・父が帰ってきたシーンで、病床のベスが立ち上がってふらつきながら父のもとへと歩み寄るショットだ。直前に他の姉妹が父と抱き合う場面を映し、カットを割ってカウチから立ち上がるベスのフルショット。そのままカメラが後退しながら、前方へ歩み寄るベスをフォローする。父が画面内に入り込んだところで、抱擁。
・ベスの臨終のシーン。鳥!
・終盤近く、キャサリン・ヘップバーンが食卓から玄関へと進む瞬間、カットが割られて、カメラは玄関口に置かれる。ヘップバーンが玄関の方へと一人寄ってきて、壁際の死角に隠れて、亡きベスへ向けて言葉を送る。
いずれもおや?っと思わせるカッティングが先行し、そのあとにそのショットの狙いがわかるという構成になっているのだ。
また、終盤でヘップバーン演じるジョーとローリーが2階の部屋で言葉を交わすシーンが、単純な構図・逆構図の切り返しで撮られているが、実は切り返しのショットはこのシーンだけなのではないかと思うがどうか。それぐらいここの切り返しショットが新鮮に映った。
ド名作。観客もみな笑って楽しんでいた。
0 件のコメント:
コメントを投稿