監督:エリック・ロメール
日本に住んでいると、哲学好きで女にだらしない男というのは、ロメールの映画でしか出会えない(笑)
さて、この映画ではとんでもなく美しいショットが一つある。ベアトリス・ロマンと女子大生のロジーヌが、家の裏庭で横並びに座って話している。しばらくして、ロジーヌの方が去っていくのだが、それまで二人を正面から撮っていたカメラが、彼女たちの背後からロング気味に仰角ショットで去っていくロジーヌをパンで捉えるのだが、この意表をつく視点の変化と夕暮れの優しい光が息をのむほど美しいのだ。もうこのショットが見れただけで大満足というものだ。
しかし『美しき結婚』であーだこーだ御託を並べていたベアトリス・ロマンが、20年後にまた色々御託を並べて、恋に奥手になっているのが可笑しい。
マリー・リヴェールが、嘘をついて結婚広告で男を探して、ベアトリス・ロマンにそれとなく紹介する(しかも娘の結婚式で!)という小悪魔なフィクサーを演じていて、本当に小悪魔的な魅力があって、これは恐い(笑) 最後に男がやってきて、ベアトリス・ロマンと結ばれそうな予感を残して終わるわけだが、いやぁ、男は結局どっちに惚れてるのかわからないな!
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